草莱子（読み）ソウライシ

デジタル大辞泉

そうらい‐し〔サウライ‐〕【草^×莱子】

１ 時勢にうとい人。田舎者。
２ 《1が腰にさしている刀の意という》粗末な刀。
「この―を差して、ちょっと行ってくれろ」〈洒・多佳余宇辞〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

そうらい‐し サウライ‥【草莱子】

〘名〙

① 時勢にうとい人。田夫。野人。田舎者。

※雑俳・住吉みやげ（1708）「博奕座で・そなたはいかいそふらいし」 〔改正増補和英語林集成（1886）〕

② (時勢にうとい人が腰にさしている刀の意という) 粗末な刀。また、刀・脇差(わきざし)をあなどっていう語。

※咄本・軽口居合刀（1704）題曰「やっとうやっとう、三尺八寸さうらひし、居合刀と名づくるのみ」

※浄瑠璃・伊勢音頭恋寝刃（1838）貢十人斬の段「そふらひしをひねくって、何かへ、私を斬る気かへ」

出典　精選版 日本国語大辞典