世界大百科事典(旧版)内の《1793年》の言及
【太陽劇団】より
…69年の《道化たちLes clowns》以後は,既成の戯曲を捨てて,コメディア・デラルテの伝統による俳優の即興演技と劇団員の集団創作による台本の上演を目ざし,70年パリ郊外バンセンヌの弾薬倉庫跡で上演した集団革命劇《1789年》では,5ヵ所に置かれた大道芝居を思わせる舞台が観客を取り囲み,フランス革命の民衆神話を基にしたカーニバル的祝祭空間がみごとに繰り広げられた。この上演は,72年の続編劇《1793年》とあわせて65万人の観客を動員した。75年には現代の移民労働者と資本家の対立を,アルレッキーノを主人公とするコメディア・デラルテの即興性を生かした集団創作によるパロディ劇《黄金時代L’âge d’or》に仕立てあげ,すり鉢形に傾斜した客席が舞台を囲む特殊な空間構造が再び評判となった。…
※「《1793年》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」