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『ぼく、オタリーマン。』と新オタクマンガ ぼくおたりーまんとしんおたくまんが

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知恵蔵2015の解説

『ぼく、オタリーマン。』と新オタクマンガ

かつてオタクマンガといえば、恋のキューピッドと恋愛力ゼロのオタク男の間に繰り広げられる悪戦苦闘劇、田丸浩史『ラブやん』(講談社)や、妄想に向かって爆走する主人公の壮絶ともいえる生き方を笑う小野寺浩二『妄想戦士ヤマモト』(少年画報社)のような、日常離れしたキャラクターをあげつらうギャグが主流だった。ところが、ウェブから生まれた最近のオタクマンガの大ヒットである、よしたに『ぼく、オタリーマン。』(中経出版)は、企業でシステムエンジニアとして働く若い理系男性の日常を淡々と描いている。なんとはなしの周囲との違和感、かそけき価値の違いの微妙な笑い。「こういう感じ、あるある」という共感を持って読まれているようだ。妄想に浸りがちな自分と周囲とのズレに筆者自身が驚いてみせるカラスヤサトシ『カラスヤサトシ』(講談社)のオタク的日常ギャグも、「あるある」感を引き出そうとしている。

(鈴木繁 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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