日本大百科全書(ニッポニカ) 「アストロノータス」の意味・わかりやすい解説
アストロノータス
あすとろのーたす
oscar
[学] Astronotus ocellatus
硬骨魚綱スズキ目カワスズメ科(別名シクリッド科)に属する淡水魚。観賞用熱帯魚として飼育の歴史が古く、日本では属名でアストロノータス、あるいはそれを省略してアストロとよばれている。南アメリカのアマゾン川、パラナ川、パラグアイ川流域に分布する。全長35センチメートルに達し、黒褐色の地に赤みを帯びた不規則な模様があるが、色彩は変異に富む。飼育では、イトミミズやアカムシなどの生き餌(え)から魚の切り身、配合餌料(じりょう)まで食べるじょうぶで慣れやすい魚であるが、成長が早く、すぐに大形になって性質も荒くなる。繁殖は比較的容易で、つがいをつくって石面などに数百個の卵を産み付ける。
[多紀保彦]