…ただしインド天文学がギリシア系であるという場合注意しなければならないのは,そのギリシア的要素がプトレマイオス(後2世紀)によって完成されたものではなく,それ以前のものであるということである。たとえばメネラオス(後100年ごろ)が発見しプトレマイオスがみごとに応用した球面三角法はインドには伝えられず,その代りに〈アナレンマ〉と呼ばれる一種の投影図法が広く用いられている。その他ギリシア要素のおもなものをあげると,黄道座標,極黄経と極黄緯,三角法,周転円と離心円,惑星緯度論,同心球論などがある。…
※「アナレンマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」