真太陽時(視太陽時)の時刻から平均太陽時の時刻を差し引いたものを均時差という。単に時差,あるいは時差率ともいう。つまり平均太陽時にこの均時差を加えれば真太陽時が得られる。地球は太陽を一焦点とする楕円軌道を描いて太陽のまわりを公転している。逆に地球の側から見れば,(1)太陽は地球を一焦点とする同じ楕円軌道で地球のまわりを公転する。この軌道を天球上に投影したものが黄道である。楕円軌道のため黄道上の太陽の日々の進み(角速度)は一様ではない。(2)黄道は,地球の赤道の天球上への投影,つまり天の赤道に対して約23.5度傾いている。したがって,たとえ黄道上の角速度が一定としても,これを天の赤道上へ換算した角速度は一様とならない。この(1)と(2)の理由によって,地球自転軸のまわりの太陽の進む速さには年間を通して遅速がある。真太陽日の1日は太陽が南中して,次の日に再び南中するまでの時間間隔である。地球はその自転軸を中心に1自転し,太陽が進んだ1日分の角度だけさらに自転して真太陽時の1日が完結する。真太陽の日々の進み角度が一様ではないので,真太陽日の長さは年間時期により異なる。この不斉を取り除くため,黄道上を進む真太陽の年平均角速度で,天の赤道上を進む仮想の天体,つまり平均太陽が考え出された。これに関する太陽時が〈平均太陽時〉である。均時差は平均太陽時から見た真太陽時の変動を示す。均時差は上述の(1)と(2)の原因からくる年周成分(振幅約7.4分),半年周成分(約9.9分),1/3年周成分(約0.3分)などからなっている。この年間変化については,2月半ばに約-14分の谷が,5月初旬に約+4分の山が,7月下旬に約-6分の第2の谷が,そして11月初めに約+16分の第2の山が現れる。
執筆者:飯島 重孝
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視太陽時と平均太陽時の時刻差。いいかえると、視太陽の赤経と平均太陽の赤経の差であり、時差とも時差率ともいう。均時差が初めて導入されたときは、日時計などによって得られる視太陽時から平均太陽時を得るために視太陽時に補正する量として定義されたが、現在では天文観測によって得られる恒星時から換算して平均太陽時が得られるので、1925年以来、平均太陽時に補正して視太陽時を得るための補正量と定義されている。したがって、1925年前と後ではその正負の符号を異にする。
均時差は二つの部分から成り立っている。一つは視太陽が赤道に傾斜する黄道上にあることからおこる「赤道引直し」といわれる部分と、他の一つは太陽が楕円(だえん)軌道を運行することから生ずる中心差とよばれる部分から成り立つ。均時差がゼロとなるとき、いいかえれば平均太陽と真太陽の示す時刻が一致するときは、およそ4月17日ころ、6月16日ころ、9月2日ころ、12月25日ころの4回である。この中間では均時差が最大および最小になるときがある。2月13日ころに負14.4分、5月15日ころに正3.8分、7月27日ころに負6.4分、11月6日ころに正16.4分に達する。ここに正ということは、時計が地方時で正午を示したときに、太陽はすでにその地の子午線をそれだけ早く通過して西にあることであり、負ということは、正午にまだ太陽は東にあって南中していないことである。
[渡辺敏夫]
『渡辺敏夫著『数理天文学』(1977・恒星社厚生閣)』
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…2月中旬には平均より14分遅く,11月上旬には16分も早くなる。これが均時差である。このため,例えば日の出のもっとも遅いのは1月上旬,日の入りのもっとも早い時期は12月上旬であり,ともに冬至の日には一致しないというような一見矛盾したことが起こる。…
※「均時差」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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