改訂新版 世界大百科事典 「アヤラ計画」の意味・わかりやすい解説
アヤラ計画 (アヤラけいかく)
Plan de Ayala
メキシコ革命動乱期の1911年11月28日,南部モレロス州の農民運動の指導者サパタによって発表された革命綱領。その中でサパタは,これまで支持してきたマデロ大統領との決別を表明し,農地改革の具体策として大農園(アシエンダ)によって不法に占拠された村の共有地ならびに水利権の返還,土地なき農民への土地の再分配,それに反対するものの土地の強制接収などを宣言した。このアヤラ計画は1914年,革命の諸勢力を集めて開かれたアグアスカリエンテス会議で承認され,革命の大綱領へと昇格した。さらに15年1月6日の護憲主義派カランサによる農地改革法および1917年憲法の第27条(土地に関する基本条項)にもり込まれ,現代メキシコの農地改革政策の基礎となった。
執筆者:国本 伊代
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報