内科学 第10版 「アルコール性心筋症」の解説
アルコール性心筋症(全身性代謝疾患に伴う二次性心筋症)
長期大量のアルコール摂取により生じる心筋障害はアルコール性心筋症とよばれる.非虚血性二次性心筋症の主たる原因である.心筋傷害のメカニズムはアルコールやアセトアルデヒドによる直接的な毒性,サイアミン欠乏などによる栄養障害,添加物の毒性などが考えられている.心室壁の菲薄化,心室拡大など拡張型心筋症様の病態を示す.禁酒により心機能は急速に改善するのが特徴である.厳重な禁酒と心不全治療を行う.[磯部光章]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報