改訂新版 世界大百科事典 「アルトゥク朝」の意味・わかりやすい解説 アルトゥク朝 (アルトゥクちょう)Artuq 11世紀末より15世紀初頭までティグリス川上流のディヤルバクル地方に存続したトルクメン系王朝。始祖のアルトゥクはセルジューク朝のアミールとして活躍。彼の子イルガージーIlghāzīとスクマーンSukmānがそれぞれ王朝の基礎を固め,以後13世紀前半まで両系の王統がディヤルバクル地方の諸都市を統治した。セルジューク朝,ザンギー朝,アイユーブ朝,イル・ハーン国などの周辺の強大な勢力に服属してアナトリア南東の町マルディンを領した王統は15世紀初頭まで存続した。しかし,ティムールの西アジア遠征後カラ・コユンル朝のカラ・ユースフに降って(1409),ついにアルトゥク朝は終焉を迎えた。執筆者:井谷 鋼造 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by