アレン結合(読み)アレンケツゴウ

化学辞典 第2版 「アレン結合」の解説

アレン結合
アレンケツゴウ
allene linkage

3個の炭素原子が2個の隣接二重結合で結ばれた結合.sp混成軌道をもつ中央の炭素原子とのp軌道と,sp2 混成軌道をもつ両端の炭素原子のp軌道の重なりによって二つのπ軌道面は直交する(図).したがって,R1 R2,R3 R4分子は不斉中心をもたなくても光学活性な分子になる([別用語参照]分子不斉).化学的には,エチレン結合と同様な反応性を示す.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアレン結合の言及

【アレン】より

…エーテル中でナトリウムと熱するとメチルアセチレンになる。 R1R2C=C=CR3R4の一般式で表される化合物(アレンがその代表)をアレン型化合物といい,このC=C=C形の結合をとくにアレン結合という。炭素原子の正四面体構造から考えられるように,R1,R2とR3,R4とは同一平面上にないので光学異性体が存在する。…

※「アレン結合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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