日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンドラ・プラデシュ」の意味・わかりやすい解説
アンドラ・プラデシュ
あんどらぷらでしゅ
Andhra Pradesh
インド南東部のベンガル湾に面する州。面積27.5万平方キロメートル、人口7572万7541(2001)。1956年の州再編により成立した州で、テルグ語使用地域とほぼ一致した。2014年にテランガーナ州を分割し、面積16万0205平方キロメートル、人口約4967万。州都はハイデラバード(2024年にアマラバティへ移転予定)。州の大半は海岸に沿う丘陵状の東ガーツ山地と標高300メートルから600メートルのデカン高原からなるが、北部、中部をそれぞれ東流するゴタバリ、クリシュナ両河川は海岸部に広大な三角州をつくる。農業はこの三角州においてもっとも盛んであり、米、サトウキビのほかタバコの栽培が盛んである。高原上では綿花栽培が特筆される。工業はハイデラバードの綿織物をはじめ、小規模工業が中心であるが、ビシャカパトナムには造船、精油、車両工業が盛んになりつつある。近年はクリシュナ川流域のツンガバドラ・ダムやナガールジュナ・ダムの完成により、内陸の大規模灌漑(かんがい)が急速に進みつつある。
[貞方 昇]