アンミン錯体(読み)アンミンサクタイ

化学辞典 第2版 「アンミン錯体」の解説

アンミン錯体
アンミンサクタイ
ammine complex

金属原子にアンモニア分子がいくつか配位した錯体の一般名.アンモニア錯体ともいうが正式名称ではない.配位化合物の命名法では,配位子としてのアンモニアをアンミン(ammine)といい,アミン(amine)と区別する.しかし,エチレンジアミンピリジン,ビピリジン,フェナントロリンなどの錯体も含めてアンミン錯体と総称することもある.比較的安定な錯体をつくる.例:[Co(NH3)6]Cl3,[PtCl2(NH3)2]など.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアンミン錯体の言及

【錯体】より


[錯体研究の歴史]
 1704年最初に発見された錯体は鉄(II)と鉄(III)のシアノ錯体である顔料のベルリン青であるといわれている。配位子としてNH3を含むアンミン錯体の最初のものはタサエールB.M.Tassaert(1798)の報告したCoCl3・6NH3である。その後多数のアンモニア錯塩がつくられ,その構造に対してスウェーデンのブロムストランドC.W.Blomstrand(1869)は鎖状構造式を与えた。…

※「アンミン錯体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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