イビビオ族(読み)イビビオぞく(その他表記)Ibibio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イビビオ族」の意味・わかりやすい解説

イビビオ族
イビビオぞく
Ibibio

ナイジェリア南東部のクロス川流域に住む民族。言語はニジェール=コンゴ語派のクワ諸語に属する。人口約 500万と推定される。西のアナングと東のイビビオを中心に,中央のエフィク,北のエンヨング,南のエケト,デルタ地帯のアンドニ・イベノの地域集団に分けられる。熱帯雨林の農耕民でヤムいも,タロいも,キャッサバなどを栽培し漁業も行う。村落組織が発達し,出自を同じくしたり,共通の守護神やトーテムを所有する村が集って地域社会を形成する。秘密結社が男女ともに顕著にみられるが,たとえば構成員が富裕な男性に限られる結社をもつ社会では,彼らが高い社会的地位や政治権力を独占し,共同体を守る宗教行事も担当する。

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