ウルバシー(英語表記)Urvaśī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウルバシー」の意味・わかりやすい解説

ウルバシー
Urvaśī

インドの文学史上,有名な天女 (→アプサラス ) の名。ウルバシーとプルーラバス王の恋物語は,ベーダ文献,叙事詩マハーバーラタ』や種々のプラーナ聖典などにもみられるが,特にカーリダーサ戯曲『ビクラマ・ウルバシーヤ』 Vikramorvaśīyaで広く世に知られるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内のウルバシーの言及

【インド神話】より

…ブラーフマナ文献中にはまた,祭式の解釈と関連して,かなりまとまった形の神話が散見される。例えば,人祖マヌと大洪水の伝説,天女ウルバシー伝説,山の翼を切ったインドラの話,悪魔の住む三都を破壊するルドラ(シバ)神の話などは,後代のヒンドゥー教の神話,文学に多大な影響を与えた。
【ヒンドゥー教の神話】
 ヒンドゥー教の代表的な文献は,二大叙事詩《マハーバーラタ》と《ラーマーヤナ》である。…

【マーナサ[湖]】より

…インド神話上の神聖な湖で,ヒマラヤ山脈の最北端にあるシバ神の聖地カイラーサ山の南麓に位置する。インド最古の文献《リグ・ベーダ》以来,天女ウルバシーと人間の王プルーラバスとの恋愛物語として語り伝えられ,カーリダーサの《ビクラマ・ウルバシーヤ》など文芸作品にも取り上げられている《ウルバシー物語》の重要な舞台となった。プルーラバス王が結婚の際の約束をたがえて,ウルバシーに裸身を見せたため,彼女は怒って姿を消し,白鳥の姿となってマーナサ湖にいた。…

※「ウルバシー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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