天女(読み)テンニョ

デジタル大辞泉 「天女」の意味・読み・例文・類語

てん‐にょ【天女】

天上界女性吉祥天女・弁財天女など。また、この世に二人といないような美しい女性をたとえていう語。「天女の舞」
[類語]天人弁天

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精選版 日本国語大辞典 「天女」の意味・読み・例文・類語

てん‐にょ【天女】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「にょ」は「女」の呉音 )
  2. 仏語。欲界六天に住む天上界の女性。女性の天人。吉祥天女、弁財天女はその一つ。あまつおとめ。
    1. [初出の実例]「天女像十躯」(出典:西大寺資財流記帳‐宝亀一一年(780))
    2. [その他の文献]〔維摩経‐中〕
  3. きわめて美しくやさしい女性をたとえていう語。
  4. 能で、の行なう舞。また、その舞のある能。
    1. [初出の実例]「観阿は天女をばせず」(出典:申楽談儀(1430)天女の事)
  5. 内裏に仕える女官。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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普及版 字通 「天女」の読み・字形・画数・意味

【天女】てんじよ(ぢよ)・てんによ

天上の神女。〔魏書、序紀〕~山澤に田(かり)す。~美人を見る。侍衞甚だんなり。異(あや)しみて之れに問ふ。對(こた)へて曰く、我は天女なり。命を受けて相ひ偶すと。に同寢して宿す。~去ること風雨の如し。

字通「天」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「天女」の解説

天女 (テンニョ)

学名Titanopsis calcarea
植物。ツルナ科園芸植物

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世界大百科事典(旧版)内の天女の言及

【天人女房】より

…ある男が沐浴(もくよく)している天女の羽衣を隠す。それにより天女を妻とするが,結局,異類との結婚は破局に終わるという異類女房譚の一型で,白鳥処女説話として世界的に分布している。…

【文様】より

…一方,インドでは領布(ひれ)をひるがえし,手足を泳ぐように動かして飛ぶ飛天が誕生し,仏教美術とともに東伝し,西域では西アジア系の有翼像との融合もみられた。中国では,すでに漢代以来,神仙世界の神人が翼をつけて飛ぶ姿をみせていたが,南北朝時代に西方から入った飛天を採用し,雲中を飛ぶ姿に変容されてゆき,唐朝には天衣をひるがえして飛ぶ優雅な天女(人)の姿が完成した。
[自然現象文]
 天空に属する文様のうちで,日月星辰文には,中国の三足烏(さんぞくのからす)をあらわす日輪と,蟇蛙(ひきがえる)や兎を配した月輪,星宿では七曜,九曜などが愛用された。…

※「天女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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