岩石学辞典 「エイ型花崗岩」の解説 エイ型花崗岩 A型花崗岩は非造山帯型の黒雲母花崗岩で,アルカリ質花崗岩と閃長岩を伴う系列を含み,アルカリ花崗岩質岩石が伴われる.酸性から塩基性の関係が明瞭である.CaおよびNaの含有量は低く,(Na2O+K2O)/Al2O3値が高く,(CaO+MgO)/FeO値が低い特徴がある.鉱物組成は緑色の黒雲母,アルカリ型のアルカリ角閃石と輝石,アスロトフィライトなどが含まれる.カリ長石はパーサイトである.同源捕獲岩を含み,しばしばパーアルカリ質で相対的にFに富んでいる.相対的に少量のコルドロンの複合体に産出する.短い深成活動で,造山運動後または非造山運動的なもの(anorogenic type)である.大陸リフト地帯やホットスポットに産出し,パーアルカリ質マフィック火成岩と成因的に関係すると考えられる.コロンバイト,錫石,蛍石などが伴われる[Loiselle & Wones : 1979, Pitcher1983]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報