日本大百科全書(ニッポニカ) 「エスラージ」の意味・わかりやすい解説 エスラージえすらーじesrâj バングラデシュおよびインドの西ベンガル地方の弓奏弦楽器。1本の木からつくられた共鳴胴の上は薄い皮で覆われ、指盤上には金属製の可動のフレットがある。弦は金属製で、旋律用に4本、ドローン(持続低音)用に2本、さらにその下に共鳴弦として11~17本が張られている。シタールの構造とサーランギの奏法を組み合わせたともいうべき楽器で、北インド一帯にあるディルルバとほぼ同種。独奏、伴奏に用いられ、職業音楽家だけでなく、家庭内でも親しまれている民衆的な楽器である。[川口明子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例