オアーズ県(読み)オアーズ(その他表記)Oise

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オアーズ県」の意味・わかりやすい解説

オアーズ〔県〕
オアーズ
Oise

フランス北部,ピカルディ地域 (レジオン) の県。パリ盆地北部にある。県都ボーベー。北部は黄土におおわれた台地で,穀類,テンサイ栽培を主とする豊かな農業地帯。牧草栽培も盛んで,乳製品の供給地でもある。東部を流れるオアーズ川およびその支流エーヌ川の谷は,野菜,果樹栽培と谷底の牧場により緑の帯を形成し集落も多い。オアーズ川の谷の南東側のバロア地方は砂層,粘土層の台地で,谷に沿うコンピエーニュなどの平地美林地帯のほかは農業地帯である。果樹園のある小丘陵,オートンヌ川の緑の帯がわずかに変化を与える。南西部はセーヌ川右岸のベクサン台地東部にあたる穀物栽培地帯。北側はテル地方で石英岩質粘土におおわれた湿潤な台地を形成し,牧畜に適している。その北部のブレは牛乳,バター,チーズを産する牧畜地帯を形成。ピカルディは白亜層を基盤とし石英岩質粘土におおわれ,黄土を載せた豊かな穀類,テンサイ栽培地帯である。ほかにポンサントマクサンスおよびクレイユ地区の金属工業を中心として,機械,繊維,工業陶器製造などが行われ,また県内各地に製糖工場がある。面積 5860km2。人口 72万 5603 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む