日本大百科全書(ニッポニカ) 「オニウム化合物」の意味・わかりやすい解説
オニウム化合物
おにうむかごうぶつ
onium compound
単原子陰イオンに過剰のプロトン(水素陽イオン)が付加してできた多原子陽イオンの化合物の総称。たとえばアンモニウムNH4+、ホスホニウムPH4+、アルソニウムAsH4+、オキソニウムH3O+、スルホニウムH3S+、セレノニウムH3Se+、フルオロニウムH2F+、ヨードニウムH2I+などの化合物である。たとえば過塩素酸一水和物HClO4・H2Oは実際には(H3O)+ClO4-であり、過塩素酸オキソニウムとよぶ。また、これらのHをハロゲンやアルキル基、アリール基などで置換したものも広くオニウム化合物といっている。たとえばN(C2H5)4+はテトラエチルアンモニウムイオン、NF4+はテトラフルオロアンモニウムイオン、Sb(CH3)4+はテトラメチルスチボニウムイオン、NH3OH+はヒドロキシルアンモニウムイオンなどのようによんでいる。
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