改訂新版 世界大百科事典 の解説
オールド・イングリッシュ・シープドッグ[種]
Old English sheepdog
原産地がイギリスの牧羊犬。体高55cm以上,体重25~27kgの中型種。このイヌの特徴は,厚く密な下毛と,硬いが著しく長い上毛で全身が包まれ,顔は鼻先と口を開いたときの舌しか見えないところにある。毛色は頭頸部と胸前と四肢端は白く,体部はグレーまたはグリズルgrizzleと呼ばれる青みがかったグレーである。尾は短く切る習慣があり,“ボブテイルbobtail”のあだ名で呼ばれる。このイヌは犬種名が示すほど古くはなく,1800年代の初期に育種された比較的歴史の浅いイヌである。祖先犬は大型,長毛のテリア種,あるいはロシアン・オッタルカRussian Owtscharkaといわれ,後にベアデッド・コリーbearded collieの血液も加えられたらしい。体形はいわゆる“テリアズ・スクウェアterrier's square”といわれる方形体である。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報