牧羊犬(読み)ボクヨウケン

デジタル大辞泉 「牧羊犬」の意味・読み・例文・類語

ぼくよう‐けん〔ボクヤウ‐〕【牧羊犬】

放牧中の羊の群れの番や誘導をする犬。コリーシェパードなど。
[類語]愛犬番犬忠犬猟犬飼い犬野良犬野犬警察犬軍用犬盲導犬介助犬犬ころ狆ころわんわん子犬小犬小形犬中形犬大形犬猛犬狂犬畜犬名犬駄犬負け犬日本犬和犬洋犬聴導犬尨犬むくいぬ犬種

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精選版 日本国語大辞典 「牧羊犬」の意味・読み・例文・類語

ぼくよう‐けんボクヤウ‥【牧羊犬】

  1. 〘 名詞 〙 牧場で羊の番をする犬。放牧中の羊の保護・誘導をするように訓練された犬。護羊犬

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「牧羊犬」の意味・わかりやすい解説

牧羊犬
ぼくようけん

牧羊作業に従事し、ヒツジ盗難外敵を防ぎ、迷い出るヒツジを群れに連れ戻したり、群れを護送する役目の作業犬をいう。イヌが人間とともに暮らすようになり、時間が経過するにつれて、イヌの能力はさまざまな方面に活用されるようになった。このうち、牧羊犬の発祥時期はかなり古い。紀元前4300年ごろのトルキスタンや、古代エジプトからも、ヒツジの骨とともにイヌの骨が出土するが、まだこの時代はヒツジの群れをまとめるというよりは、盗難防止の役目をしていたのではないかと思われる。本格的な牧羊犬の登場は、人々が定住し、ヒツジから得られる産物が人々の暮らしに重きをなすようになった青銅器時代に入ってからのようである。前2500年ごろの後期湖上住居時代から家畜飼育は盛んになったようで、現在の牧羊犬種の祖先型のものが出土する。

 牧羊犬は従来、作業犬のなかに含まれていたが、アメリカン・ケネル・クラブは1983年から、牧羊牧畜犬グループを独立させた。それに含まれるものには、オーストラリアンキャトルドッグ、ベアデッドコリー、ベルジャンマリノア、ベルジャンシープドッグ、ベルジャンテルビュラン、ブービエ・デ・フランドル、ブリアール、コリー、ドイツシェパード犬、オールドイングリッシュシープドッグプリシェトランドシープドッグ、コーギなどがある。

増井光子


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百科事典マイペディア 「牧羊犬」の意味・わかりやすい解説

牧羊犬【ぼくようけん】

放牧されたヒツジを見張り,群の移動を助けたりする目的で使役されるイヌ。ベルギアンシープドッグ,ピレニアンシープドッグ,コリーシェパード,オールドイングリッシュシープドッグなどが代表的。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「牧羊犬」の意味・わかりやすい解説

牧羊犬
ぼくようけん
sheepdog

ヒツジの番犬,または牧羊者を助けるイヌ。朝牧舎からヒツジの群れを牧場に連れ出し,終日その番をし,夕方に牧舎に連れ戻す作業をする。その代表的なものはスコットランドコリー,ドイツのシェパードフランスのブリアールなど。普通ヒツジ 50頭に牧羊犬1頭が必要とされている。

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世界大百科事典(旧版)内の牧羊犬の言及

【イヌ(犬)】より

…フォックステリア,ミニチュア・シュナウツァー,ブルテリアなど。[2]非猟犬 (A)使役犬 (a)牧羊犬 コリー,ジャーマンシェパードなど。(b)農場犬 ロットワイラー,シュナウツァーなど。…

【動物】より

…また羊を守る囲いは教会のシンボルとなった。さらにそうした羊に襲いかかって連れ去るオオカミは,キリスト教徒を教会から離脱させ,異なった教団へと誘惑する異端のシンボルとなり,そうしたオオカミと身体を張って戦い,羊飼いおよび羊たちのために全力を尽くす牧羊犬は,異端撲滅のための説教修道士や十字軍戦士のシンボルとなった。そのもっとも典型的な図像表現がフィレンツェ,サンタ・マリア・ノベラのフレスコ画であろう。…

※「牧羊犬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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