お伽噺(読み)おとぎばなし

百科事典マイペディア 「お伽噺」の意味・わかりやすい解説

お伽噺【おとぎばなし】

大名話相手である御伽衆の手で整理・修飾された昔話のこと。今は童話の一形式。〈かちかち山〉〈桃太郎〉はその典型
→関連項目童話

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のお伽噺の言及

【伝説】より

…Folkloreの訳語に〈俗説学〉の語を用いた。それとともに彼は〈俗説学は単にお伽噺のやうな古来のハナシ又モノガタリのみを研究するのでは無く,一定時に於ける一民衆の心に存するあらゆるイヒツタヘの総体を吟味し取調べてよい〉とした。そのうえでさらに伝説,神話,お伽噺の相違については,まず〈一体ハナシには(一)娯楽の為にするハナシと(二)真実と信じるハナシとがある〉といい置いた後,〈お伽噺とこれら二者の区別如何といふに,古伝神話に現はれる神明,英雄等は,一定の名称を有ち,多くは一定の土地に関係して,嘗つて実際この世に存在してゐたとしてある。…

【童話】より

…明治・大正期には,高木敏雄,松村武雄らの学者は,昔話の意にとった。巌谷小波(いわやさざなみ)はメルヘンの意に解し,〈お伽噺(おとぎばなし)〉と呼んだ。小川未明はアンデルセン風の創作物語に限定して,明治中期からのお伽噺の啓蒙調に対抗した。…

【妖精物語】より

…狭義では妖精の登場する超自然的な物語を,広義では概して子ども向けの,空想と不可思議にみちた文学作品(ドイツ語の〈メルヘン〉や日本語の〈おとぎばなし〉に近い)を指す。古くはヨーロッパ諸民族の神話や伝説,また《千夜一夜物語》のような伝奇にもその先駆があるが,中世以来,独自の口承文学のジャンルとして発展し,しだいに文章化されるようになる。とくに17世紀末フランスの宮廷やサロンで,特定の作家による再話や創作が流行しはじめ,それらが各国にひろまり,近代児童文学の成立に大きな影響を及ぼす。…

※「お伽噺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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