カザフスタン民族暴動(読み)カザフスタンみんぞくぼうどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カザフスタン民族暴動」の意味・わかりやすい解説

カザフスタン民族暴動
カザフスタンみんぞくぼうどう

旧ソ連邦時代の 1986年 12月,カザフ共和国のアルマアタ (現アルマトイ) を中心に数千に及ぶカザフ人が蜂起し,モスクワ中央の対共和国政策に激しく抗議した事件。 1985年 12月,22年間カザフ共和国党第一書記を務めてきたクナーエフが解任され,その後任にロシア人のコルビンが任命されたことに,カザフ人の学生や労働者が民族的に反発したのが直接の原因とされる。しかし,その背後にはロシア人「優位」政策に対する根強いカザフ人の民族感情があった。現在カザフスタン共和国では,ロシア系住民よりもカザフ人のほうが多くなって (40%対 38%) ,かつての比率が逆転し,文字どおりカザフ人主体の国家となっている。

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