カシュガリー(読み)かしゅがりー(その他表記)Mamūd al-Kashgarī

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カシュガリー」の意味・わかりやすい解説

カシュガリー
かしゅがりー
Mamūd al-Kashgarī

生没年不詳。11世紀の後半、『トルコ・アラビア語辞典』を書いた。中央アジアカシュガルに生まれる。トルコ系のカラ・ハン朝の名門出身で、イラン移住。アラビア語、ペルシア語に精通した。この辞典は約7500のトルコ語単語の語義をアラビア語で解説したもので、バグダードで書かれたと推定されている。当時の民衆口語、詩などが豊富に引用され、イスラム化してまもないトルコ民族史に関する歴史資料としても貴重である。

[永田雄三 2018年6月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカシュガリーの言及

【マフムード・カシュガリー】より

…生没年不詳。カシュガリーとも呼ばれる。1078年ころ,バグダードで世界最初の《チュルク語辞典Dīwān lughāt al‐Turk》を著す。…

※「カシュガリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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