カルバボラン

化学辞典 第2版 「カルバボラン」の解説

カルバボラン
カルバボラン
carbaboran

カルボラン通称ボランクラスターのBHまたは B をC原子で,もしくは,BH2またはBHCHで置換したもので,一般式 [(CH)a(BH)mHb]c をもつ.一般に,ボランにアセチルまたはその誘導体を作用させてつくる.よく知られているものに,図の閉鎖系三角二十面体型のcloso-ドデカボランの1と2の位置のB原子をC原子に置換した形のジカルバドデカボランC2B10H12がある.無色の結晶.B-B1.77 Å,B-C1.72 Å,C-C1.65 Å.融点320 ℃.空気中で安定である.このC原子に結合したH原子は,BuLiでLi原子と置換しうる.得られたC2B10H10Li2のLi原子は,ほかのオルガノリチウム化合物と同じく有機化学反応に用いられる.たとえば,CO2,H2Oで-COOHに置換してC2B10H10(COOH)2が,I2 ではC2B10H10I2が,NOClでC2B10H10(NO)2が得られる.また,グリニャール試薬とも反応する.B原子に結合したH原子も求電子試薬により,Cl原子などと置換しうる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む