親電子試薬,陽性試薬,カチオノイド試薬などともいう.ルイス酸,すなわち陽イオンや電子親和力の大きい空軌道をもつ分子で,基質の電子密度の大きいところや非共有電子対を攻撃する.求電子試薬の例としては,H+,NO2+,CH3CO+,CH3+,C6H5N2+のようなカチオン,[Fe(CN)6]3-,SnCl4のような酸化剤,AlCl3のようなルイス酸などがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…親電子反応,カチオノイド反応cationoid reactionともいう。一般に陽イオン(水素イオンH+やニトロニウムイオンNO2+など)やルイス酸(塩化アルミニウムAlCl3やフッ化ホウ素BF3など)の求電子試薬が基質の不飽和結合や非共有電子対を攻撃する段階が反応の中心となる。 求電子反応は,(1)試薬(の一部)が基質の一部と置換する求電子置換反応と,(2)試薬が基質の多重結合に付加する求電子付加反応に大別される。…
…カルバニオン,ヒドリドイオンH-も求核試薬である。これに対して本来電子不足性であり,基質から電子対を奪う試薬は求電子試薬electrophilic reagent(求電子剤electrophileともいう)と呼ばれる。代表的求電子試薬として,H+,NO2+,Br+,AlCl3,ZnCl2,BF3などがある。…
…彼らは有機化学をイオン反応とラジカル反応に大別し,イオン反応には純粋なイオン(カチオン=陽イオンとアニオン=陰イオン)だけではなく,分極によって生じた電子不足性の部分をもつカチオノイド,電子過剰性の部分をもつアニオノイド(ロビンソンの用語)も関与すると考えた。インゴルドはこれらをそれぞれ求電子試薬,求核試薬と命名した。置換基が分子の反応性に及ぼす効果も有機電子論によって説明された。…
※「求電子試薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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