カン・ゴン・つぼみ

普及版 字通 「カン・ゴン・つぼみ」の読み・字形・画数・意味


2画

[字音] カン・ゴン
[字訓] つぼみ

[説文解字]

[字形] 象形
草木の花が咲ききらないで、ものを含んだような咲きかけの状態にあることをいう。〔説文〕七上に「(ふく)むなり。艸木の未だ發(ひら)かず、然(かんぜん)たるなり。象形」とあり、〔伝〕に「木の未だ吐かず、人の物を含むが(ごと)きなり」とする。〔徐箋〕に粤(えつ)族の人になおその語が残されており、今はランの音であるという。また含と声義近く、〔後漢書、逸民、梁鴻伝〕の〔呉に適(ゆ)く〕の詩に「麥含含として方(まさ)に秀づ」の句がある。

[訓義]
1. つぼみ。
2. ふくむ。

[部首]
〔説文〕に部首とし、・甬などを属する。金文字形によると、器中に矢を蔵する形、甬は鐘を懸けるために鐶を加えている形で、明らかにの形義を承けるとみられる字はない。

[声系]
〔説文〕に声とし、声の字五字を録するが、は矢の革(かわぶくろ)にかけ紐をつけた形。むしろ凵の声義に近い。

[語系]
heam、含hmは声義近く、国語の「ふふむ」に近い状態をいう。犯hiumもその系統の語とみてよい。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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