出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…地表流の浸食により形成された小谷。斜面に降った雨は流下する途中でわずかな凹地に集中し,無数の流れの筋をつくる。この筋は細溝(さいこう)(リルrill)と呼ばれ,雨のたびに水が集中して深く削られ,急な谷壁を持つV字型の小谷が形成される。さらに谷頭浸食も加わって,谷の長さも大きくなる。このようにして形成された小谷を雨裂といい,ガリgullyとも呼ぶ。雨裂は降雨時に急激に形成され,その中を濁流が流下するが,降雨後はたちまち減水し,流水がみられなくなることが多い。…
…雨食rain washは雨水が直接に土地を削り取る作用で雨洗ともいう。雨食には降雨が衝突して土を動かす雨滴浸食splash erosion,雨水が地表を流れて細流(リルrill)となり,土粒が動かされて地面に浅いくぼみがつく細流浸食(rill erosionリル・エロージョン),幾多の細流が地面を覆って広がる布状洪水sheet floodによって土地が全体的に浅く削られる布状浸食sheet erosion,さらに細流が集中して雨裂(雨溝,ガリーgully)を刻むガリー浸食gully erosionが含まれる。雨食が目だって作用するのは火山麓のような緩傾斜面や大陸台地のような平たん面や段丘面などであり,河川の谷頭よりも相対的に上位にあたる場所におこる。…
… かやとカヤが生えた広い草原。 ガリーgully急峻な岩山にある大きな岩溝。クロアール,リンネ,ルンゼなどいろいろの言葉が用いられるが,だいたい同義である。…
※「ガリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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