化学辞典 第2版 「キシレノール」の解説
キシレノール
キシレノール
xylenol
dimethylphenol.C8H10O(122.16).キシリルと同様,6種類の異性体がある.コールタール留分のアルカリ抽出により,フェノール,クレゾール類とともに得られ,アルカリ水溶液への溶解度,スルホン化法を併用すると分離される.【Ⅰ】2,3-キシレノール(2,3-xylenol):針状晶.融点75 ℃,沸点218 ℃.1.542.[CAS 526-75-0]【Ⅱ】2,4-キシレノール(2,4-xylenol):融点26~27 ℃,沸点211 ℃,97~98 ℃(1.86 kPa).1.036.[CAS 105-67-9]【Ⅲ】2,5-キシレノール(2,5-xylenol):融点73~75 ℃,沸点210 ℃.1.026.[CAS 95-87-4]【Ⅳ】2,6-キシレノール(2,6-xylenol):針状晶.融点49 ℃,沸点201 ℃.エタノール,有機溶媒に可溶,水に微溶.消毒剤,防腐剤,除草剤に用いられる.LD50 296 mg/kg(ラット,経口).[CAS 576-26-1]【Ⅴ】3,4-キシレノール(3,4-xylenol):針状晶.融点64~65 ℃,沸点225 ℃.0.983.[CAS 95-65-8]【Ⅵ】3,5-キシレノール(3,5-xylenol):針状晶.融点64 ℃,沸点219 ℃.0.983.68 ℃ で昇華する.農薬,医薬品の中間体である.[CAS 108-68-9]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報