きつ

精選版 日本国語大辞典「きつ」の解説

きつ

〘名〙 昔の東北方言で、水を入れるおけ。用水桶
※伊勢物語(10C前)一四「夜も明けばきつにはめなでくたかけのまだきに鳴きてせなをやりつる」
随筆比古婆衣(1847‐61)一一「平田篤胤が話におのれが生土の出羽秋田わたりにて太き丸木を鑿て作れる水槽をきつといひて人家の門に居置て、の用ひ水とするところあり」
[補注]挙例「伊勢物語」の「きつ」をと解する説もある。「名語記」にも「伊勢物語によもあけばきつにはめなでといへるきつ、如何。答これはの夜ふかく鳴て夫をかへしつるがうらめしさは夜もあけばきつねにくはせてといへるすちにては狐也」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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