ギッブズ(その他表記)James Gibbs

改訂新版 世界大百科事典 「ギッブズ」の意味・わかりやすい解説

ギッブズ
James Gibbs
生没年:1682-1754

イギリスの古典主義建築家。スコットランドのアバディーン近郊に生まれ,1703年ころイタリアへ遊学,C.フォンタナの弟子となり建築を修め,09年帰国。当時のイギリスはパラディオ主義全盛であったが,イタリアのマニエリスムバロックやC.レンなどの影響が認められる独自の作風で,セント・マーティンズ・イン・ザ・フィールズ教会(ロンドン,1726)や,オックスフォードのラドクリフ図書館(1749)などの代表作を残す。ロンドンの教会堂建設では主導的な役割を果たし,図版集《建築の本》(1728)を通じてアメリカにまで影響を及ぼした。
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ギッブズ

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のギッブズの言及

【オックスフォード大学】より

…マートン学寮では垂直様式(後期ゴシック)の礼拝堂(1294)や,ホールトによる古典様式の図書館(1624),玄関棟(1610)を見る。J.ギブズによるラドクリフ図書館(1739)は,十六角形平面に円堂を重ねた古典様式の建物。クイーンズ学寮の玄関門(1738)は,N.ホークスムアの作で,吹放しドームを戴き,後期ルネサンスの傑作とされる。…

【ケンブリッジ大学】より

…ペンブローク学寮の礼拝堂(1663)はC.レンの最初の建築作品である。学寮共用の施設としては,1722年J.ギブズ設計になる古典主義様式の大学評議員会館のほか,ベースビーGeorge BaseviとC.R.コッカレルによるコリント式列柱正面をもつ古典主義様式のフィッツウィリアム博物館(1837‐47)などが優れる。【藤本 康雄】。…

※「ギッブズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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