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アメリカの物理学者.1858年イェール大学を卒業し,新設された同大学の大学院で工学を学び,1863年アメリカでもっとも初期の学位を取得.同大学で教べんをとった後,ヨーロッパに渡り,パリ,ベルリン,ハイデルベルクで1年ずつ数学と物理学の講義を聴講し,1869年に帰国.1871年イェール大学の数理物理学の教授となる.1873年に発表した最初の論文で,エントロピーを熱力学系を扱う基本概念の一つとして位置づけ,同年発表された次の論文では,内部エネルギー曲面の考察から純物質の二相共存状態を論じた.さらに1878年のOn the Equilibrium of Heterogeneous Systemsでは,熱力学の対象領域を化学変化や電磁気的現象などに拡張し,化学ポテンシャルの概念をあらたに導入して化学平衡を論じ,不均一相への適用からギブズの相律を導出した.1880年代には,おもに光の電磁波理論やベクトル解析を研究し,1892年統計力学に関する著作を発表し,アンサンブルの概念を導入して熱力学的性質と統計力学的性質を関係づけた.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
アメリカの理論物理学者。イェール大学を卒業後,工学の研究で学位を得る。1866年から3年間,パリ,ベルリン,ハイデルベルクの各大学に留学し,G.R.キルヒホフ,H.L.F.vonヘルムホルツらに学んだ。71年,イェール大学でアメリカ最初の数理物理学教授に就任,終世その職にあった。熱力学の理論的研究に始まる彼の研究は,統計力学,電磁気学,ベクトル解析,代数学に及ぶが,なかでも化学熱力学の基本体系を確立し,相律,自由エネルギー,化学ポテンシャルなど,現在使われている法則,概念を創造した論文《不均一物質の平衡について》(1876-78)および統計力学のアンサンブル理論の基礎を築き上げた《統計力学の基本原理》(1902)は画期的な業績である。
執筆者:井上 隆義
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