ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「くさび」の意味・わかりやすい解説 くさびwedge 頂角が小さい三角錐形または円錐形の硬い物体で,斜面を応用した1種の単純機械。薪割りはくさび形の刃面に垂直に生じる大きい力で木を裂く。釘の先をとがらせるのも同じ理由。くさびは2つの物体のすきまに差込んで,これらを固定するのにも用いる。くさびの作動原理は斜面と同じで,くさびを差込んだとき,摩擦を無視した釣合いの条件 F=P sin θ,Q=P cos θ から F=Q tan θ を得る (図参照) 。小さい頂角 θ では, sin θ も tan θ も小さいから,小さい力 F で大きい力 P ,Q に対抗できる。摩擦があるときには,P と Q がくさびを押出そうとする力より,くさびと接触面との間の摩擦力のほうが大きいので,くさびはずれることなく大きい荷重を支える。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by