くさび(その他表記)wedge

翻訳|wedge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「くさび」の意味・わかりやすい解説

くさび
wedge

頂角が小さい三角錐形または円錐形の硬い物体で,斜面を応用した1種の単純機械。薪割りはくさび形の刃面に垂直に生じる大きい力で木を裂く。釘の先をとがらせるのも同じ理由。くさびは2つの物体のすきまに差込んで,これらを固定するのにも用いる。くさびの作動原理は斜面と同じで,くさびを差込んだとき,摩擦を無視した釣合いの条件 FP sin θ,QP cos θ から FQ tan θ を得る (図参照) 。小さい頂角 θ では, sin θ も tan θ も小さいから,小さい力 F で大きい力 PQ に対抗できる。摩擦があるときには,PQ がくさびを押出そうとする力より,くさびと接触面との間の摩擦力のほうが大きいので,くさびはずれることなく大きい荷重を支える。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android