化学辞典 第2版 「クリシン」の解説
クリシン
クリシン
chrysin
5,7-dihydroxyflavone.C15H10O4(254.24).フラボンの一つ.遊離型としてヤナギ科ポプラPopulus nigra,P.pyramidalisの若い葉芽,マツ目ヒメコマツPinus parvifloraの心材などに,また,配糖体トリンギン(5-グルコシド)として,バラ科リンゴMalus sieboldiの樹皮に含まれる.淡黄色のりょう柱状晶.融点275 ℃.熱アルコール類,氷酢酸,アニリンに易溶,水にほとんど不溶,冷アルコール類,クロロホルム,エーテルに難溶.アルコール溶液は塩化鉄(Ⅲ)により褐紫色を呈する.λmax 270,329 nm(log ε 4.40,3.90).[CAS 480-40-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報