クリーン・フロート(その他表記)clean float

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリーン・フロート」の意味・わかりやすい解説

クリーン・フロート
clean float

通貨当局による市場介入がなく,市場の需給関係によってのみ為替レートが決定される変動為替相場制度。自由変動相場制度ともいう。現実変動相場制度を採用している国においては,通貨当局が為替レートの変動を抑制するためしばしば為替市場に介入しており,管理フロート (ダーティーフロート) となっている。

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世界大百科事典(旧版)内のクリーン・フロートの言及

【管理フロート】より

変動為替相場制の一種で,為替相場の決定を市場の需給関係だけにゆだねた場合,経済政策上望ましくない変動が生じると考えられるとき,政策当局(中央銀行や通貨管理局)が適宜外国為替市場で外貨の売買を行って為替相場の変動を管理する制度を指す。フロートfloatとは,為替相場の変動範囲に対する政策的制約が外されるため,あたかも波間を漂う小舟のように為替相場が推移する状態を表現したもので,為替相場の変動に対して政策的管理がいっさい行われないものをクリーン・フロートclean float,管理の程度の強いものをダーティ・フロートdirty floatと呼ぶこともある。後者の表現には,政策当局が意図的に市場の実勢をゆがめるような操作をしているという外国側の非難の意味が含まれていることが多い。…

※「クリーン・フロート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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