クルージュ(読み)くるーじゅ(その他表記)Cluj-Napoca

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルージュ」の意味・わかりやすい解説

クルージュ
くるーじゅ
Cluj-Napoca

ルーマニア西部、クルージュ県の県都。古称ナポカ、正称クルージュ・ナポカ。トランシルバニア地方の北西部にある。人口31万8027(2002)。この地方の学術・文化の中心をなし、大学、専門学校、劇場、植物園、美術館などの施設が整っている。工業も盛んで、機械、鉄道車両、自動車、通信・医療機器、医薬品、製靴工業が発達している。紀元前のダキア人時代から存在した。12世紀にドイツ人の植民都市として開かれ、16世紀にトルコ宗主権のもとでトランシルバニアが自治権を獲得すると、同地方の首都となり、城壁が築かれた。18世紀にはハプスブルク家領、19世紀後半にはオーストリア・ハンガリー帝国領となったが、第一次世界大戦後ルーマニアに帰属した。住民は、ルーマニア人のほかにハンガリー人が多く住む。サン・ミッシェル教会など14世紀以降の教会が多数ある。

[佐々田誠之助]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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