改訂新版 世界大百科事典 の解説
グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー[会社]
The Goodyear Tire & Rubber Co.
アメリカにある世界最大のタイヤ・メーカー。本社オハイオ州アクロン。1898年セーバーリングFrank Seiberlingによってアクロンに設立された。前身は,ゴム硫化法を発明したチャールズ・グッドイヤーの子チャールズが経営していたゴム会社である。自転車タイヤの製造からスタートし,まもなく自動車タイヤに転じ,1916年にはアメリカ最大のタイヤ・メーカーになった。また1910年以降海外に生産子会社を設立,スマトラでもゴム園経営を開始,20年代後半には巨大な国際的トラストになった。第2次大戦後,ベルト・ホースなど工業用ゴム,プラスチック製品,ビニル床材,航空宇宙製品などに事業を拡大した。83年6月,石油・天然ガス生産およびパイプライン運営に従事しているCeleron社を合併。現在の売上構成をみると,タイヤおよび同関連製品が約8割を占め,とくに交換用タイヤに強みをもつ。日本では住友ゴム工業との合弁会社,日本グッドイヤーがある。また海外での売上比率は46%である。売上高184億ドル(2004年12月期)。
執筆者:北井 義久
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報