アクロン(読み)あくろん(英語表記)Akron

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクロン」の意味・わかりやすい解説

アクロン
Akron

アメリカ合衆国オハイオ州北東部の都市。起源は 1825年。クリーブランドの南約 50kmに位置する。地名ギリシア語で「高いところ」という意で,オハイオ川水系側と五大湖水系側に分水する位置にある。 30年のオハイオ=エリー運河の完成,および 40年のピッツバーグ-アクロン間の運河の完成が,鉄道開通までの工業都市アクロンの発展を助けた。 71年に起った小規模なゴム工業は,20世紀初期 (1910~20) の自動車登場時に大発展し,「世界のゴムの都」として知られるにいたった。軍用飛行機,塗料,ゴム関連などの工場が多数立地する。アクロン美術館,アクロン大学 (前身は 1870創立のバッチェル・カッレジ) がある。人口 19万9110(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アクロン」の意味・わかりやすい解説

アクロン
あくろん
Akron

アメリカ合衆国、オハイオ州北東部の工業都市。人口21万7074(2000)。合衆国東岸と中西部地域とを結ぶ重要な中継地で、交通の要衝。合衆国でも最大の規模のトラック・ターミナル都市であるとともに、世界的なゴム工業都市としても有名で、大手のゴム会社の多くがここにオフィスや工場をもつ。都市の発展は、1869年、B・F・グッドリッチがここに最初のゴム工場を建設したことに始まり、1910年以降の自動車工業の発展がさらに市場拡大に拍車をかけた。重機械、プラスチックミサイルなど、各種工業も盛んである。教育・文化施設も多く、アクロン大学がその中心。付近には湖が多く、行楽地としてにぎわう。

[作野和世]

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