日本大百科全書(ニッポニカ) 「コクホウジャク」の意味・わかりやすい解説
コクホウジャク
こくほうじゃく / 黒鳳雀
long-tailed widow-bird
[学] Euplectes progne
鳥綱スズメ目ハタオリドリ科の鳥。同科キンランチョウ属16種中の1種。全長約15センチメートル。ただし繁殖期の雄は尾羽が50センチメートル以上もの長い房状になり、肩羽の赤褐色の斑(はん)以外は全身漆黒色で、後頸(こうけい)部の襟のような環状羽も盛り上がり、アフリカでは非常に目だつ鳥の一つである。ケニアの高地では普通種で、アンゴラ、ローデシア地方、南アフリカ共和国などでは局地的に生息する。主として草本の種子、漿果(しょうか)を食べるほか、昆虫、クモなどもとる。非繁殖期には葦原(あしはら)などを集団のねぐらとする。日本にはあまり輸入されていない。
[坂根 干]