コケカニムシ(読み)こけかにむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コケカニムシ」の意味・わかりやすい解説

コケカニムシ
こけかにむし / 苔蟹虫

節足動物門クモ形綱擬蠍(ぎけつ)目苔(こけ)擬蠍亜目Neobisiineaの陸生小動物。コケカニムシ科Neobisiidaeは多くの種を含み、日本固有種のオオコケカニムシNeobisium magnumやアカツノカニムシRoncus japonicusなど森林の落葉土壌中に生活する。この2属はヨーロッパにも分布し、多くの洞穴種を含んでいる。また、ミツマタカギカニムシMicrocreagris japonicusも普通種であるが、これは全北区と東洋区に広がる属である。多くの種は2対の目と、全脚(ぜんきゃく)2跗節(ふせつ)をもつ。近縁のイソカニムシ科は海岸にすむ。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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