コパイス(その他表記)Kōpais

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コパイス」の意味・わかりやすい解説

コパイス
Kōpais

ギリシアボイオチア北部にある湖。ミケーネ時代には,その西端に住んでいたオルコメノス人がこれを大運河で排水し,肥沃平原に変えることによって繁栄していた。ミケーネ時代の末に治水システムが崩壊した結果,古典期には沼沢地に戻り,美味なウナギや良質のアシ産地として知られた。現在は,再び干拓によって豊かな耕地となっている。その北東部にあるグラは,ミケーネ時代最大規模のアクロポリスとして有名である。

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世界大百科事典(旧版)内のコパイスの言及

【オルコメノス】より

…中部ギリシアのボイオティアにあるコパイス湖西岸の遺跡。中期ヘラドス時代にはすでに文化の一中心だったが,ミュケナイ時代(後期ヘラドス時代)にはここに宮殿を建てて一帯を支配する大国となった。…

【ボイオティア】より

…ボイオティアにおける戦闘の中で,侵入ペルシア軍をギリシアから撃退した前479年のプラタイアイの戦,テーバイがスパルタ軍を破り,9年間ギリシア世界の覇者となった前371年のレウクトラの戦,マケドニアの勝利によってギリシア・ポリスの民主政が実質的に失われた前338年のカイロネイアの戦は特に重要である。ほぼ中央部のコパイス湖はギリシア最大の湖であったが,古代からたびたび干拓が試みられ,1931年イギリスによって実現されて牧草地となり,穀物,綿花栽培が行われている。現在は一県をなし,主要都市はティーバ(テーベ),レバディア。…

※「コパイス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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