日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンクリート管」の意味・わかりやすい解説
コンクリート管
こんくりーとかん
コンクリートでつくられた水路用の管類。多くの種類があり、無筋コンクリート管と補強コンクリート管に大別できる。無筋コンクリート管にはリブrib(平板部を補強するため平面に直角に取り付けた補強材)のあるものとないもの、即脱管、透水管などがあり、内径は60センチメートル以下、長さは100センチメートルのもので、主として一般排水用に用いられる。補強コンクリート管には、鉄筋コンクリート管とプレストレストコンクリート管があり、遠心力方法かロール展圧方法によってつくられる。
鉄筋コンクリート管には、ヒューム管、推進管、ロール展圧管、卵形管などがあり、主として下水道用、農業排水用に用いられる。
プレストレストコンクリート管は、引張り応力の生ずる部分にあらかじめ圧縮のプレストレスprestress(元応力)を与えて鉄筋コンクリート管より高い強度をもたせたもので、内径は2.4メートル以下、長さは4メートル内外で、上水道用、道路横断排水管をはじめ、土圧の大きい場所での排水管として用いられる。
[西岡思郎]