ヒューム管(読み)ひゅーむかん(英語表記)Hume pipe

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒューム管」の意味・わかりやすい解説

ヒューム管
ひゅーむかん
Hume pipe

コンクリートの締め固めに遠心力を用いる鉄筋コンクリート管で、1910年オーストラリアヒュームW. R. Humeによって発明された。ヒューム管には、外圧のみで設計される外圧管、外圧および内圧に対して設計される内圧管、および推進管などがある。外圧管には1種管、2種管、3種管の3種類があり、2種管および3種管に要求される高耐力は、膨張材によるケミカルプレストレスchemical prestress(化学的処理により事前応力を与えておくこと)で確保されている。

[西岡思郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒューム管」の意味・わかりやすい解説

ヒューム管
ヒュームかん
Hume pipe; Hume concrete pipe

鉄条を芯にしたコンクリート管のこと。鉄筋を芯にコンクリートを型枠に入れて軸回転させ,遠心力を利用して,締め,固めてつくるので,強度が大きく外圧にも内圧にも強い。主として下水道,農業用水路,住宅建築などに使用される。鋼製継手で継ぐA型 (直結) ,ゴムで継ぐB型 (ソケット管) ,段をつけて継ぐC型 (大型管) に分類される。近年需要が特に多くなり,伸びが期待されている。名称は 20世紀の初め,発明者 W.ヒューム (オーストラリア) の名にちなんでつけられた。

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