平面(読み)ヘイメン

デジタル大辞泉 「平面」の意味・読み・例文・類語

へい‐めん【平面】

平らな表面。また、表面が平らであること。
面上のどの二点をとっても、これを結ぶ直線が常にその上にあるような面。
[補説]作品名別項。→平面
[類語]表面球面曲面断面側面底面半面片面両面

へいめん【平面】[絵画]

山口長男による油絵。黒地に赤茶色の大きな矩形を配置した抽象画。昭和33年(1958)の作品。神奈川県立近代美術館蔵。

ひら‐づら【平面】

幅が広く平たい顔。
「―なる法師の、太りたるが」〈宇治拾遺・九〉

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精選版 日本国語大辞典 「平面」の意味・読み・例文・類語

へい‐めん【平面】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) たいらな表面。また、表面がたいらであるさま。
    1. [初出の実例]「只、平面不動の大世界にして、山岳・江海・其上に凝著し、人蓄・草木、其間に生死す。これを地球と云ふ」(出典:遠西観象図説(1823)中)
  3. ( 形動 ) 物事に変化や激動などのないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「常と少しも違はない平面な調子で」(出典:手紙(1911)〈夏目漱石〉二)
  4. 数学で、面の一種。その上にあるどの二点を通る直線も常にそれに含まれるような面。〔工学字彙(1886)〕 〔幾何要法‐審平面章〕

ひら‐づら【平面】

  1. 〘 名詞 〙 幅が広く、平板な顔。平たい顔。
    1. [初出の実例]「ひらづらなる法師の、ふとりたるが」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)九)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平面」の意味・わかりやすい解説

平面
へいめん

平らでどこまでも延びている面を平面という。平面については、次の〔1〕〔2〕〔3〕が基本となる。〔1〕平面上の2点を通る直線はこの平面に含まれている(の(1))。〔2〕一直線上にない3点を含む平面は一つあって一つに限る(の(2))。〔3〕二つの平面に共有点があるときは、一直線を共有する(の(3))。二つの平面に共有点がないとき、この二平面は平行であるという。また、二平面α、βが一直線を共有するとき、α、βは交わるといい、その一直線を交線という。交線上の点を通ってこれに垂直な直線を二平面α、β上で引くとき、それらの垂線のつくる角の大きさをα、βのつくる角といい、とくにこの角が直角のときα、βは垂直であるという。

 空間座標について、x、y、zの一次方程式ax+by+cz+d=0を満たす(x,y,z)を座標にもつ点の全体は平面になっている。つまり、この一次方程式は平面を表す。

栗田 稔]


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改訂新版 世界大百科事典 「平面」の意味・わかりやすい解説

平面 (へいめん)
plane

空間に1直線lとその上にない1点Oがあるとき,Oをl上の各点に結ぶ直線の全体が描く図形が平面であるといえるし,また,空間に1点Oと一次独立な二つのベクトルabがあるとき,Oを始点とする位置ベクトルabの一次結合であるような点P全体のつくる集合が平面であるといえる。さらに,解析的には,平行座標系を用いたとき,一次方程式axbyczd=0(abcd定数)を満たす座標(xyz)をもつ点の集合が平面であるといえる。しかしながら,完全な論理体系として幾何学を構成しようとすれば,平面は点,直線とともに無定義術語として,これらの相互間の関係を与える公理によって規定するという方法をとらざるを得ない。
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百科事典マイペディア 「平面」の意味・わかりやすい解説

平面【へいめん】

面上のどの2点を通る直線も必ずその面の上にのっているとき,この面を平面という。曲面の対。一般にはユークリッド空間アフィン空間射影空間の2次元の部分空間をいう。→平面幾何学

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普及版 字通 「平面」の読み・字形・画数・意味

【平面】へいめん

水平の面。

字通「平」の項目を見る

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