ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サッコパストーレ頭骨」の意味・わかりやすい解説 サッコパストーレ頭骨サッコパストーレとうこつSaccopastore skull イタリア,ローマ郊外のノメンタナ村の河岸段丘で発見された旧人類の頭骨化石。 1929年 S.セルジによって女性の頭蓋が,また 35年に A.C.ブランと H.ブルイユによって男性の頭骨片が発見された。女性頭蓋は乳様突起の発達が弱く,脳容量は 1200cm3と推定され,頭蓋は低く狭くかつ長いなどの原始的特徴と,眼窩上隆起の発達が弱く,頭蓋の後面観が丸いなどの進歩的特徴をあわせもっているため,非特殊化ネアンデルタール人に属すると考えられている。太古ゾウ,メルクサイ,野牛などの動物化石を伴っており,時代は第3間氷期と推定され,石器は広義のムスティエ型とみなされている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by