改訂新版 世界大百科事典 の解説
サンゴバン・ポンタムッソン[会社]
Compagnie de Saint-Gobain-Pont-à-Mousson
フランスの大手ガラス・建材メーカー。本社パリ。1970年,ガラス・メーカーのサンゴバン社と鋼管,各種建材メーカーのポンタムッソン社が合併して誕生した。82年ミッテラン政権の国有化政策により国有化された。サンゴバン社は1655年,ルイ14世の専売特許状により設立されたサンタントワーヌ王立会社に始まる。1960年代に板ガラスのフロート法の導入に遅れたこと,経営の多角化に失敗したことから経営不振に陥った。ポンタムッソン社は19世紀に鋳鉄管メーカーとして発足し,その後鉄鋼,セメント,建材,機械などに多角化した。両社はスエズ銀行の仲介で,実質的にはポンタムッソン社がサンゴバン社を吸収する形で合併した。事業内容をみると住宅資材の総合メーカーであるが,70年代後半からエレクトロニクス分野にも進出している。資本金35億フラン(1982年12月),売上高513億フラン(1982年12月期)。
執筆者:北井 義久
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報