日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・ホゼ」の意味・わかりやすい解説
サン・ホゼ
さんほぜ
San Jose
アメリカ合衆国、カリフォルニア州サンフランシスコ市の南80キロメートルに位置する先端産業都市。サン・ノゼともいう。人口89万4943(2000)は全米11位。背後は豊かな地中海式農業で知られる肥沃(ひよく)なサンタ・クララ谷底平野で、1864年に鉄道が開通して以来、農産物の集散・加工地として栄え、とくに干しぶどうでは世界一の産地となったが、1950年の人口は10万に達していなかった。1950年代に入って航空機、ミサイル、電機、電子部品などの工場の進出が相次ぎ、果樹園は工場群にかわって、サンタ・クララ谷はシリコンバレーとよばれる先端技術産業地帯となった。市の内外には約500の工場が建設され、人口もこの50年間で10倍近くに膨れ上がった。合衆国でももっとも成長著しい都市の一つで、住宅開発や都市改造が課題とされている。1968年から始まった都心の再開発を目ざすパーク・センター計画(オフィスビル、ホテル、劇場など)は1980年代なかばに完成をみた。
市はカリフォルニア州で最初のスペイン人による定住地(1777)であり、また1857年創設のサン・ホゼ州立大学は同州最古の公立大学である。
[伊藤達雄]