シクロプロピルカルビニルカチオン

化学辞典 第2版 の解説

シクロプロピルカルビニルカチオン
シクロプロピルカルビニルカチオン
cyclopropylcarbinyl cation

C4H7.シクロプロピル基に正電荷をもつ三配位のC原子が結合したカルボカチオン単離はできないが,シクロプロピルメタノールを-70 ℃ でSbF3-SO2ClFに溶解すると生成し,その1H-NMR,13C-NMRスペクトルが観測されている.シクロプロピルメタノールエステルの加溶媒分解の速度論の研究からも反応中間体として仮定され,その際,反応体の構造や反応条件によって,図のようにシクロブチルカチオンやホモアリルカチオンに変化することも認められている.

このカチオンは,半経験的な分子軌道法計算や速度論の研究から,アルキル置換のカルボカチオンよりも安定であることが知られている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む