あん‐てい【安定】
〘名〙
① (━する)
物事が、落ち着いていて、激しい動揺や変化のない状態にあること。また、そのような状態にすること。〔広益熟
字典(1874)〕
※二老人(1908)〈
国木田独歩〉下「そして遂に不遇で何時もまごまごして安定
(アンテイ)の所を得ず」 〔書経‐盤庚中〕
②
物理学で、平衡状態に微少な変化を与えた時に、
もとの状態からのずれの小さいことをいう。〔工学字彙(1886)〕
③
化学で、
化合物の化学変化が容易でないことにいう。
元素の化合力が強く、容易に
分解しないこと。不活性。〔稿本化学語彙(1900)〕
※美術真説(1882)〈
フェノロサ〉「
前項に於て論述するが如く、必ず
一時一斉に之
(これ)を
按定せんことを要す」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「安定」の意味・読み・例文・類語
あん‐てい【安定】
[名](スル)
1 物事が落ち着いていて、激しい変動のないこと。「心の安定を保つ」「物価が安定する」
2 平衡状態に微小な変化を与えても、もとの状態とのずれがわずかの範囲にとどまること。「安定のいい花瓶」
[形動]物理学・化学で、物質が容易に分解・反応・崩壊しないさま。「フロンガスは化学的に安定な物質だ」
[補説]近年、俗に「安定の」の形で、定番の、無難な、などの意味で用いられることもある。「安定のメニュー」「安定の着回し服」
[類語]座り・不動・落ち着く
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「安定」の読み・字形・画数・意味
【安定】あんてい
無事におちつける。〔書、盤庚中〕今予(われ)將(まさ)に試みに汝と以(とも)に
(うつ)り、厥(そ)の
を安定せんとす。字通「安」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報