精選版 日本国語大辞典 「したるい」の意味・読み・例文・類語
したる・い
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]したる・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① 汗などでじとじとしている。〔名語記(1275)〕
- [初出の実例]「しづのめも大ぢゐつつに夕すずみしたるき麻の衣すすぎて〈慈円〉」(出典:夫木和歌抄(1310頃)三六)
- ② 態度などがべたついてなまめかしい。甘ったるい。
- [初出の実例]「牧が妓の美人の多をみて瞠目はしたるうみたぞ」(出典:玉塵抄(1563)二七)
- 「是したるいをんなにおぼるるゆへ也」(出典:浮世草子・男色十寸鏡(1687)上)
- ③ まだるっこい。だらだらとしてのろい。
- [初出の実例]「一段一段の曲をしづかにかろくいふべし。〈略〉心をそりゃくにして手をおもくうつは、したるきなり」(出典:五音三曲集(1460))
したるいの派生語
したる‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
したるいの派生語
したる‐さ- 〘 名詞 〙